二人

2008年3月29日(土)

二人
二人
二人

優しい夕立の中、傘も差さず
握った手を握り、永遠の微笑みを浮かべ

二人
二人
二人

予感、兆し、眼差し
或る一つの単位、或る一つの元素の様に

二人
二人
二人

左下へ面を傾けた私と
右顔を手で隠したあなたが
神々の表情を持って向き合い

あなたは運命を信じるだろうか

二人
二人
二人

恋人の私と、恋人のあなたが
一人の人間の様になって
一つの細胞の様になって

恋人の私と、恋人のあなたが
一本の枝の様になって

恋人の私と、恋人のあなたが

二人
二人が
二人へ

暗闇の中で、光の霧の中で
静寂の中で、人生の音符の上を
絶望の中を、解放の為に

自由な夜

2008年3月16日(日)

私は好き
ルージュの唇、レッド・ドレス、鏡に映る私が好き
フロアを舞う、ミラー・ボールの光が好き
鼓動の様に体を揺さぶる、重低音のビートが好き

私は好き
アドレナリンに輝く、7色に走る汗が好き
ネオン色に蒼く光る、冷えたジントニックが好き
心までしみる、あんたのタバコの煙が好き

私は好き
大音響の中、聞き取れない会話が好き
聞こえなくても、分かり合える視線が好き
チカチカする光の中、コマ送りに生きる共犯者達が好き

私は好き
あくびした途端、つい「愛してる」と言ってしまうのが好き
夜の街角、抱き合って踊り続けるのが好き
冷たい夜風と、あんたの熱いキスが好き

私は好き
街路樹の間、大通りをかっ飛ばすスピードが好き
「今日は両親がいないんだ」、そういうありきたりなセリフが好き
躊躇する私を連れ去る、強引な両腕が好き

私は好き
暗闇の中、抱き締めながら、そのままソファーに倒れるのが好き
天使の輪、それから背中の白い翼に触れるのが好き
私の腰のあたり、誇らしげなTATTOOが大好き

君を想って

2008年3月9日(日)

僕は寂しがり屋だから
君の事を寂しがっています
君の不在を寂しがっています

街を散歩出来たらと思う
道行く人を眺めれば、幾らか気が紛れる様な気がして
そうして、疲れた体を引きずって家路に着けば
多少は安らかに眠れる気がするのです

でも、怖いな、僕は
街を歩く、幸せな恋人達に会ってしまうのが怖い
出会った頃、ちょうど僕達がそうであったように

だから、僕は君のいた空間、僕達のいた部屋に閉じこもっています
悲しみ、が空間を満たして、雨に打たれた紫陽花の様です
片隅のどの暗闇にも悲しみがいて、膝を抱えて泣いている様です
それは、僕の少年の様な心かもしれない
それは、僕が膝を抱えて泣いているのかもしれない

花は雨雫の重さを支えられるのだろうか、と思う
あんなに細く、頼りない茎一本で
ゆらゆらと揺れて
自分の弱さと悲しみの重みに揺れて

ねぇ、君がもう一度僕に笑いかけてくれたなら
僕の病気はすっかり治る気がするんです
だから僕は、僕達の昔を思い出してる
君が僕に微笑んでいてくれた、あの頃のことを
でも、思い返す度、思い出は擦り切れてしまうから
もう君の顔がよく思い出せません

溜め息を数えても、時計の速度は変わらない
幸せな時間は春の様に、早く過ぎていったのに
だから、僕は詩を書いている
君のいる所へ向かって
僕の行きたい所へ向かって
言葉の橋を架けようとしている

天使の翼でしか運ぶことが出来ないから
届くことのない手紙です

もうすぐ、また春が来ます
桜がつぼみを見せている
でも、もう君と歩くことは出来ないから
僕には桜が恨めしく思えます

今は只、涙の事を考えています
花が雨雫を支えるように
それをこぼさない方法を考えています

切ない、という言葉の意味が、ようやく理解出来た気がします
でも、君はもう遠い所に言ってしまったから
それを伝えられないのが残念です

Elégie quatorzième

2008年3月1日(土)

-Mon amour, disais-tu. -Mon amour, répondais-je.
-Il neige, disais-tu. Je répondais: Il neige.

-Encore, disais-tu. -Encore, répondais-je.
-Comme ça, disais-tu. -Comme ça, te disais-je.

Plus tard, tu dis: Je t’aime. Et moi: Moi, plus encore…
-Le bel Eté finit, me dis-tu. -C’est l’Automne,

répondis-je. Et nos mots n’étaient plus si pareils.
Un jour enfin tu dis: O ami, que je t’aime…

(C’était par un déclin pompeux du vaste Automne.)
Et je te répondis: Répète-moi… encore…

Composition 5 x 5:現代的な飽和

2008年3月1日(土)


迷路と迷宮
の差異
 
静謐な棺 永久機関 未来と過去
を繋ぐ鎖
稀な薄窓
私とあなた 分からない
環境への
打算的な対応
 
凍結した湖水 ガス燈のある
夢を見る
社会という
カオス的な
システム
夜の森、君 私は知らない 嗚呼!
遠い街、
遠い心象
 

多神教としての
仕事
 
反復的疲労 残業ズ達磨 万年筆は
嗜好品と
なってしまった
書くという行為
もまた、嗜好品
となり下がって
しまった
泣き声
大雨

ええ。
はい、そうです。
 
月の光が
冷たく
生きない、
ということへの
憧れ
霊妙な出口