愛し合うこと
2007年10月30日(火)
私が貴方に微笑み
貴方が私に微笑むこと
私が貴方の手を握り
貴方が私の手を握ること
私が貴方を見詰め
貴方が私を見詰めること
私が貴方に口付けをし
貴方が私に口付けをすること
私が貴方を想い
貴方が私を想うこと
私が貴方を抱き締め
貴方が私を抱き締めること
私が貴方に誓い
貴方が私に誓うこと
私が貴方に触れ
貴方が私に触れること
私が貴方の涙を拭い
貴方が私の涙を拭うこと
私が貴方に囁き
貴方が私に囁くこと
私が貴方を愛し
貴方が私を愛すること
愛し合うこと
それは単純なこと
愛し合うこと
それは素晴らしいこと
私は人間の子
2007年10月30日(火)
私は人間の子
私は青年の頭を打ち抜き
私は恋人達を引き裂く
私は人間の子
私は財宝を横取りし
私は奴隷に鞭を打つ
私は人間の子
私は爺さんの墓に唾を吐き
私は婆さんを踏み潰す
私は人間の子
私は赤ん坊を暖炉に放り
私は娘を輪姦する
私は人間の子
私は父親を拷問し
私は妊婦を刺し殺す
私は人間の子
私は家々を焼き払い
私は子供達を餓死させる
私は人間の子
私は戦争
私の父は見栄と強欲
私の母は無知と愚かさ
夕立ち
2007年10月12日(金)
夕立ちの雨宿り
クロワドール通りの書店の前に、その女性はいた
青空色のトレンチコートもずぶ濡れのまま
ブロンドの巻き毛から滴らせて
青空色の水滴が、水たまりの上で歌っている
「春が夏へ変わる様に
友情は恋へと変わってゆく」
「夏が秋へ変わる様に
恋は苦しみへと変わってゆく」
「秋が冬へ変わる様に
苦しみは涙へと変わってゆく」
「冬が春へ変わる様に
涙は思い出へと変わってゆく」
夕立ちは降り続ける
雑音にかき消されるそうな
ラジオから聞こえてくるトレンチコートのジャズシンガーの歌声の様に
「友情が恋へ変わる様に
春は夏へと変わってゆく」
「恋が苦しみへ変わる様に
夏は秋へと変わってゆく」
「苦しみが涙へ変わる様に
秋は冬へと変わってゆく」
「涙が思い出へ変わる様に
冬は春へと変わってゆく」
嵐は止みそうにない、けれど
二人は走り出すことをためらったまま
大嵐の中、二人で走ると
誰もが恋に落ちてしまうのは明らかなので
美しい他人同士、肩を寄せ合って
空模様を伺う振りをしながら、ずっと
恋、憂鬱
2007年10月9日(火)
夕焼けが摩天楼の間に沈み
夜の暗闇が沈んでゆく
君は白いシーツに体を沈め
僕は腰を君の下腹部に沈める
僕が君の髪に顔を埋ずめ
君が僕の胸に顔を埋ずめるけど
人生の憂鬱は、二人の上に覆い被さる
僕が君を見下ろしても
君が僕の上になっても
恋愛の憂鬱は、二人の心に沈んでゆく
恋、憂鬱
君の瞳の中のく曇り
乾いたままの僕の両手
同じカップの中、二人が残したコーヒーの跡
青い炎
2007年10月6日(土)
遠い冬の日、青い炎
一番大切なものを売り飛ばした
私の恋人、私の愛
永遠の命の代償に
永遠の命を持つ怪物は皆
青い影を引きずっている
愛する心さえ引き抜かれ
終わることの無い悲しみを背負って
遠い冬の日、青い炎
一番大切なものを売り飛ばした
私の恋人、私の愛
永遠の命と引き換えに
永遠の命を持つ怪物は皆
青い影を引きずっている
愛する心さえ引き抜かれ
終わり無き悲しみを背負って